皆さん、こんにちは。

11月16日はICTを活用したフューチャースクール授業を関東地方で唯一実施している、葛飾区立本田小学校を、区議会民主党として会派視察を行いました。

葛飾区立本田小学校は、創立137周年の歴史ある学校。
児童数は318名、6年生が1クラス、1年生が3クラスの構成で、4月から35人学級。

この小学校は、総務省から2010年7月にICTを活用した「フューチャースクール推進事業」の実験校に指定されており、授業では各教室に1台ずつの電子黒板、児童一人一人に「タブレットPC」が配布され、日常的に活用しています。もちろん、PCだけではなく、紙媒体も併用しています。

☆フューチャースクール事業とは?
学校現場におけるICTの利活用を推進していく上での、主として情報通信技術面等を中心とした課題を抽出・分析をするための実証を行うもの。

教育現場として、葛飾区立本田小学校の校長先生、副校長先生から、
区の教育行政としての観点から、葛飾区教育委員会から、
フューチャースクールのICT周りのシステムを運用している立場から、
NTT東日本、NTTコミュニケーションズ
それぞれの方から、フューチャースクール事業について、取り組みについてお伺いし、
実際に授業の現場を視察。その後質疑応答を行いました。

☆視察模様

視察では、3年生、1年生、5年生の授業の模様を見学しました。

3年生:漢字:「さんずい」の漢字

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1年生:カタカナの授業
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5年生:キッザニア見学前の調べ物学習(見学計画、なりたい職業について調べる)

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PCの活用だけではなく、紙に書くことも併用して授業を実施している。

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☆ICTを活用した授業で得られたこと(校長先生、副校長先生より)
・学習意欲の向上:
・集中力の向上:
⇒LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)などの児童も、タブレット端末の使用により席を立つことなく集中して授業を受けられるようになった。
1時間くらいは集中することができるようになった。

・表現能力の向上:写真などの説明などを通じ、相手にうまく伝えるためのコミュニケーション能力が向上。

・学びあい:互いに児童同士で自分の書いたものについて、考えなどを伝え合う。

・教師の授業力の向上

☆支援員について(NTT東日本より)
 ICTを利活用した授業は教師の指導力が問われるが、視察の際、まんべんなくローテーションを組んで教師が授業を受け持つようにすることで、授業の組み立てや、電子黒板を使うシーンなどの授業計画を工夫するようになり、授業力が向上している。
授業については、ICT機器の利用をサポートする「支援員」(請負者NTTの社員と契約)を置くことで、児童への対応、教師への授業計画のサポートなどを行っている

☆災害拠点としての活用
学校内に無線LANを整備したことで、災害時に避難所となったときでも無線LAN帯域を避難者に貸出することもシステム的には可能。
今回のフューチャースクール事業の検証項目にも盛り込まれており、将来的に防災の観点からの活用にも期待できる。

☆学校選択制への影響
葛飾区では学校選択制度を採用しているが、本田小学校の希望者は増加している。
初年度である昨年は72名。フューチャースクールが決まる前年は50名。
地域の人口増加はなく、学校選択希望者が増えたことでの児童数増。

付随する効果として、教育環境が向上したとの評価で周辺の借家の賃料も向上。不動産会社が「フューチャースクールエリア」と記載することで居住エリアの評判も高まっているとのこと。

江東区でも、電子黒板の導入は実施されておりますが、各教室一台ではなく、共有となっています。
各教室ごとに電子黒板などICT環境が整備されることで、お子さんの学力向上や学びあい、教師力の向上に役立つこと、無線LAN環境の活用により、「災害支援拠点としての学校の活用」が図れることがわかりました。

今回の視察の結果は、江東区の教育の向上にも役立てられるよう頑張っていきたいと思います。
詳細な「視察報告書」は後日アップする予定です。

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