宮崎視察、2日目の午後(10月9日)は日南市で開催された運河サミットに参加。

☆運河サミット2012参加
午後は、ホテルシーズン日南にて開催された運河サミットに参加。
全国の運河を活用したまちづくりの関係者が自治体、大学・研究関係、企業など様々な分野から集まりました。
ホテルシーズンは広島東洋カープのキャンプも受け入れており、歓迎の文字が。
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日南市のゆるキャラ、にちなんじゃ様もいたので、一緒に写真を撮ってみました。
最近は地域活性化や観光推進などでゆるキャラが大人気ですが、にちなんじゃ様は、城下町にちなんだ殿様キャラ、お腹はご愛嬌だそうです☆
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開会式では、主催者として、谷口義幸日南市長の挨拶他、全国三大運河(小樽運河、半田運河、日南堀川運河)のひとつとして、半田市長の挨拶などもありました。


1・第一部 運河のまちづくり事例報告

第一部は、遠賀堀河運河と貞山運河、2つの運河のまちづくり事例報告。

①遠賀堀川(福岡県中間市)
まず最初は福岡県中間市教育委員会の吉田浩之氏から、遠賀堀川再生の事例発表。北九州の3自治体を流れる遠賀堀川の再生と、まちづくりの取組についてお話を伺いました。
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古くから、灌漑用水路、物資の輸送、石炭の輸送路として活用されてきた遠賀運河の歴史とその再生、市民との連携、運河運用に関しての市・県との関係などの課題などの話がありました。

②貞山運河(宮城県多賀城市)
続いて、東北大学の後藤光亀教授より、宮城県の仙台湾の沿岸にある貞山(ていざん)運河の事例。
貞山運河(貞山堀)は、江戸時代はじめに、水上交通の便をはかるため、伊達政宗によって開削された日本最長である60kmの運河。
江戸時代より材木や食品、雑貨品などの物質運搬の輸送路としての役割を果たし続けていました。
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東日本大震災により、大津波が東日本沿岸を襲い、多賀城市も市域の3分の1が浸水。貞山運河周辺も地盤沈下による堤防の浸水、津波による堤防・護岸の決壊など甚大な被害を受けました。
運河は津波高を若干減少させたという事実はあるものの、樹木の流出や、倒壊した建物が流れ、運河が埋め尽くされるなど、甚大な被害の写真なども多数紹介されました。
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現在は、運河を含め被災した沿岸の復興をすすめており、宮城県では貞山運河を復興の象徴とするビジョンの策定に乗り出したとのこと。
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震災を受けた教訓として、地形を読み解く力、歴史、文化などまちを形成する力、歴史、風土、災害を含めた文化を次世代に伝えて行く力が重要という貴重なお話が最後にありました。

2・第二部 油津堀河運河の過去と未来の接点を探る

宮崎県県土整備部次長の井上康志次長、日南市教育委員会文化生涯学習課長が、油津堀川運河の歴史を過去から未来までを、土木整備の観点、歴史文化の観点の両面から話し合うセッション。
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堀河運河は江戸時代に手掘により掘削され、飫肥杉など木材や物資の搬送などに活用。高度経済成長による道路交通網の発展で役割を終え、水質悪化が進んだため、一部が埋め立てられたが、歴史的資産、市民の財産を残すため、埋立中止する市民運動が起こり、運河の復元、保全されたという経緯があり、現在も市民と連携したまちづくりが行われています。また、飫肥杉を使い、伝統的な技法を使い、子供達も参画して作った堀川夢広場の夢見橋の整備についても話がありました。写真は橋の開通の記念行事、当時の東国原知事の姿も。
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これらの経緯を踏まえ、今後の土木整備は、その土地の歴史や文化背景を考慮したものであるという見解が述べられました。
過去を知ることで未来を作る、住民参加によるまちづくりが大切という締めくくりでした。

3・第三部 世界の中の堀河運河〜運河と暮らすまちづくり〜

堀河運河の再生に長年関わってきた東京大学の篠原修名誉教授と、世界の運河を通じて都市建築を研究してきた東京大学大学院 の伊藤毅教授の対談。
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世界史や世界の運河の研究からみる堀河運河の価値や、堀河運河再生の運動の経緯から、水辺の景観を将来に継承することの大切さが語られました。
水辺のカフェなど水辺に親しめる空間が堀川運河にもあったらいいね、と意見も会場から出て、広島など水辺のカフェを整備するムーブメントが広がっているという説明もコーディネーターの九州大学 高尾忠志特任助教からありました。
私も、江東区の運河活性化に役立てるため今年の8月に大阪、広島の水辺のカフェを視察しましたが、水辺にさらに親しめる環境が全国的に広がるとよいと思います。

最後に閉会に当たって、運河サミット共同宣言。
山と海、過去と未来、人と人をつなぐ運河のまちづくりをみんなで推進して行こう、という宣言があり、会場が一体感に包まれました。
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その後の情報交換会では、全国の関係者の皆様と運河のまちづくりについて意見交換させて頂きました。
堀川夢広場のライトアップの点灯式も行われました。
会場にて点灯式のスイッチを押す日南市長、半田市長などの姿。
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イルミネーションが点灯☆ 青を貴重とした運河らしいカラーで幻想的でした。
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様々な学びと人のつながりが得られた運河サミットでした。
関係者の皆様には感謝です。
江東区の水辺のまちづくりに生かしていきます。


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