江東区議会議員の鈴木あやこです。
9月19日に江東区議会が開会。10月23日までの会期で第3回定例会が開催されます。

鈴木あやこは初日の本会議で、会派の代表質問を行いました。

質問は4項目。

質問と行政側の答弁について、本ブログで4回に分けてご報告いたします。
4.江東湾岸エリアの今後の展望について
江東湾岸エリアは、住宅地としての魅力のほか、大規模商業施設、豊洲市場、東京ビッグサイト、豊洲ぐるり公園など、観光イベント拠点が集積し、国内外から多くの観光客を引きつけるエリアです。本区としても、地下鉄8号線の延伸に伴う沿線まちづくりを進めるなど、更なる発展に向けた取り組みを行っています。そこで、4点伺います。
(1) 臨海部の観光課題への取り組みについて
【質問】
① 観光客のマナー啓発と相互理解について
外国人を含む観光客の急増は、地域経済の活性化や国際交流の促進に貢献していますが、地域住民との共存や快適な観光環境の維持が課題となっています。特に、観光資源を持続可能に活用し、観光地としての魅力を保ちながら、外国人を含む観光客がさらに快適に訪問できるよう、受け入れ体制を強化することが重要です。
観光客の増加に伴い、公共交通機関や道路の混雑、ゴミ問題、騒音といった環境負荷が深刻化しています。また、文化や風習の違いからマナー違反や文化的摩擦も生じており、観光地の魅力を守りつつ地域住民の生活を保つことが求められています。例えば、国によってトイレの利用方法が異なるため、使用済みの紙が個室内に散乱するという苦情が増えており、外国人観光客自身も文化の違いに戸惑っている状況です。
上野や浅草などの国際観光地を抱える台東区では、外国人観光客向けのトイレの利用方法シールを外国人観光客受け入れ施設に配布したり、外国人向けマナー啓発パンフレットや下敷き、おもてなしコミュニケーションブックの配布などを行い、マナーアップに努めています。また、観光事業者や区民を対象とした外国人観光客の受入の心構えなどについて学ぶ講習会を通じて、観光客の受入の意識醸成も図っています。本区においても、このような取り組みを行ってはどうか、伺います。
【答弁】
区といたしましても、臨海部の一部施設を中心として、外国人観光客の増加に伴う観光課題が発生していることは認識しております。
本区では、今年2月の豊洲千客万来の開業に合せ、施設内に英語対応可能なスタッフが常駐する観光案内所を設置しており、外国人観光客に対する様々な相談対応を行う中で、外国人観光客へのマナー啓発等にも取組んでいるところです。
今後は、ご提案も踏まえ、相互理解を深める取組みなど、地域住民との共存や、将来にわたり持続可能な観光振興の実現に向けて検討を進めてまいります。
(2)地下鉄8号線延伸に伴う豊洲地区のまちづくり
【質問】
豊洲駅周辺エリアについては、都市核として、臨海部の玄関口として持続的に発展する拠点を目指し、まちづくりが進められています。
豊洲4丁目に関しては、都営豊洲4丁目団地の建て替え後の創出用地を活用したまちづくりを、地域の声を活かして行っていただくよう、これまでも求めてまいりました。このエリアのまちづくりに関しては、商店街や地権者などが協議会を立ち上げたと伺っていますが、今後どのように取り組んでいくのか。
地域からは、防災機能の充実や高齢者施設の整備、神輿の格納庫を作ってほしいなどの要望などがあがっており、東京都とも緊密に連携し、実現していただきたいと考えています。地下鉄8号線の延伸に向け、豊洲駅周辺のまちづくりを今後どのようにすすめていくか、伺います。
【答弁】
豊洲四丁目では、平成年から地元商店街を中心にまちづくり検討会が活動を開始し、昨年には地権者等も含めた協議会が設立され、緑、コミュニティ、災害対応、バリアフリーなどまちの課題の抽出や、区域全体での共同化と都営住宅創出用地の活用などが検討されています。
今後は地域と連携しながら、豊洲四丁目全体のまちづくりの方向性等を検討していくと聞いており、区としても地域主体のまちづくりを支援してまいります。
また、地下鉄8号線沿線まちづくり構想における豊洲駅周辺の目指す姿を踏まえ、安全・安心や回遊性、文化や伝統等地域からの声を反映し、都とも連携を図りつつ、まちづくりの機運を地域課題の解決や更なる発展に繋げるよう進めてまいります。
(3)公共施設の整備について
【質問】
大規模マンション開発や商業開発が続き、人口増を続けてきた湾岸エリアについては、平成27年に豊洲シビックセンターの整備、令和6年にはこれまで求めてきた有明こども図書館が整備されるなど、施設整備が進められてきたが、施設の稼働率が高く、まだ充足しているとは言えない状況である。地域住民からは、
豊洲スポーツセンターの設置や有明文化センターの設置についてのご要望を根強くいただいています。整備を進めることを求めますが、見解を伺います。
【答弁】
これまで区では、江東区都市計画マスタープランに基づくまちづくりを進めており、人口動態や民間の開発動向などを踏まえながら公共施設の整備に取り組んできたところです。
具体的には、平成27年に出張所や文化センターの機能を備えた豊洲シビックセンターを開設したほか、令和2年には有明子ども家庭支援センター、更に本年3月には有明スポーツセンターの上階に有明こども図書館を開設したところです。
ご質問の豊洲スポーツセンター、有明文化センターについては、現在のところ整備の計画はありませんが、今後の公共施設の整備につきましては民間の開発動向など、臨海部全体の環境変化を注視しながら、人口動態や区民ニーズを踏まえ、整備の必要性について検討してまいります。
(4)交通政策について
都市計画マスタープランの「未来の臨海部のまちづくり」を推進するため、本区では本年3月に江東区臨海部都市交通ビジョンを策定。臨海部の交通のさらなる推進を期待しています。
① バスの増便とBRT新豊洲駅の設置について
【質問】
コロナ禍以降、観光客が急増する中で、江東湾岸エリアにおいても「オーバーツーリズム」の問題が顕在化しています。特に、豊洲市場や有明周辺では、観光客の集中により混雑が発生し、地域住民がバスに乗れないという声も多く上がっており、対策が急務となっています。本区としても、住民要望を受け、都営バス(都05)の増便、BRT新豊洲駅の要望を実施し、外国人観光客が集中する豊洲のチームラボに対しては、シャトルバスの要望、銀座に向かってバスを運行するなどの要望を行っていることは理解しています。早期の解決に向けた対応を強化すべきだと考えますが、改めて伺います。
【答弁】
都営バスの増便とBRT新豊洲駅バス停留所の設置については、区としても観光客と地域住民双方の交通環境の早期改善が課題であると認識しており、都に対し引続き要望するととともに、周辺事業者に対しても独自のシャトルバスの運行等対策の強化を求めてまいります。
② 臨海地下鉄について
【質問】
・事業化を目指して江東区としてもっと積極的に取り組むべき。
・事業化に向けた現在の進捗状況。
海の森への延伸についても、江東区都市交通ビジョンの中で触れられているが、進捗を伺います。
【答弁】
都心部・臨海地域地下鉄については、現在都において地下鉄の整備や営業に関
する事業計画の検討を進めております。
本区も、昨年度には都と沿線区で設けた検討の場に加わるなど実現に向け取り組んでおり、海の森へのルートについては機会を捉えて引続き都に理解を求めてまいります。
③ 自動運転車の導入について
【質問】
自動運転車の導入については、2018年には豊洲の公道で複数の自動運転車両を用いたオンデマンド移動サービスの実証実験が行われたことを皮切りに、2019年にはSIPによる自動運転実証実験(ホンダ・トヨタなどが参画)、ミチノテラス豊洲を活用した実験などさまざまな取り組みが行われています。
岐阜市では、2023年から岐阜市中心市街地の公道を活用した自動運転バスが5年間の計画で継続運転されており、視察して実際に試乗した。
本区においても自動運転レベル4の実用化に向け、自動運転車の本格的な運行などを進めていくべきだと考えるが見解を伺います。
【答弁】
自動運転車の導入については、都が湾岸エリアにおいて自動運転の推進区域を指定するなど、社会実装に向けた取組が開始されており、区としても安全性の確保を前提に推進していく考えです。
質問は以上です。
あやこcafeやあやこcafeラジオでもご報告予定です。
25日からは補正予算の審査があり質問を行う予定です。