一般質問を行いました。
1.オリンピック・パラリンピックの成功に向けて
2.ICTの利活用について
3.豊洲地域のまちづくりについて
3点についての質問を行いました。
最後の質問についてご報告いたします。
3.豊洲のまちづくりについて
(1)豊洲市場について
移転が延期となっていた豊洲市場が10月11日に開場することが、昨年12月20日の新市場建設協議会で決定しました。小池知事をはじめ、東京都に対しては、①土壌汚染の対策②交通対策③千客万来施設の整備の3つの約束が確実に守られ、豊洲地区の発展に資する市場移転が実現できるよう求め、本区としてもまちづくりに取り組む必要があります。
風評被害対策については、東京都の責任においてイベントや情報発信を行い、小池知事による豊洲市場の早期の安全宣言に結びつけていくことが重要であることは言うまでもありません。さらに大切なのは、豊洲地域の風評被害の払拭や豊洲ブランドの構築に向け、区として主体的に取組を行なっていくことです。豊洲では、豊洲町会をはじめ町会自治会、豊洲商友会、豊洲地区運河ルネサンス協議会などが水彩まつりなど、各種地域イベントの開催、豊洲はちみつなどのご当地商品の販売など様々な手段でまちを盛り上げています。区としても江東区観光協会による江東湾岸まつりの開催や、イベント支援を行なっていることは評価しています。市場開場後、地域のブランド力を高めていくためには、さらに区として「豊洲ブランド」の構築・推進に資する事業を立ち上げ、都や市場関係者、豊洲地域の住民や商店街などを巻き込んで盛り上げていくことが必要と考えますが、区の見解を伺います。
【答弁】
豊洲地域については、商業・業務・居住・教育等の複合機能を備えた計画的なまちづくりを推進しております。また、新たにつくられた水辺などの豊かな都市空間を利用して、様々な地域団体や関係機関が連携したイベントが数多く行われています。こうした豊洲地域において、豊洲市場の開場を契機に、新たな地域ブランドを創出することは更なるイメージアップにつながり、重要であると考えております。東京や日本の中核市場として整備された豊洲市場は、新たな食文化の拠点であり、これを地域資源として有効に活用して豊洲市場の魅力あるまちづくりを推進することで、賑わいづくりや地域振興に大いに効果が期待されます。
今後の「豊洲市場」の構築・推進については、地域の機運醸成が必要不可欠であることから、本区といたしましては、豊洲市場と地域経済団体や経済団体との新たな連携関係の構築や、地域イベントの市場関係者の参加などを積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
※今回の質問は、東京都に求めるだけでなく、「豊洲ブランド」を新しくつくるために区として主体的に行動しよう、という呼びかけの意味も込めて行いました。
豊洲地域の風評被害の払拭、開場後のブランド化については、豊洲地域の住民や商店街、企業などが行政と連携し、新しく市場にやってくる事業者や関係者と一緒に行なっていく必要があると考えています。そのための機運醸成など江東区でできることを行なっていく、ということで、区からも答弁頂きました。
(2)豊洲ぐるり公園について
豊洲ぐるり公園については、豊洲市場の移転延期により開園が凍結されていましたが、昨年7月に市場部分以外の部分開園が実現し、9月には水陸両用バスの運行が開始。東電堀で水彩まつりが開催されるなど、地域の方々に親しまれています。さらに平成29年度の区民協働提案事業ではセーリングの啓発による地域活性化事業が採択され、アクセスディンギーなどによる水辺の活性化の実現が期待されているところです。昨日の一般質問で、豊洲ぐるり公園が4月1日に開園するとの答弁があり、民間の力を活用した管理運営事業の開始が待たれるところですが、現在は凍結中の状態です。豊洲ぐるり公園を含む「豊洲埠頭内公園管理運営事業」の今後の予定を伺います。
管理運営事業が開始すると、公園内で事業者が主体となって恒常的に水辺の魅力を活かすイベントを開催したり、眺望の良い場所に魅力的なテナントの入った施設を設置したりすることも可能になり、豊洲市場の千客万来施設と一体的に賑わいを創出していくこともできるようになります。
先月博多にある「福岡市水上公園」の管理運営事業を視察しました。この公園は、官民連携により公共サービスを提供するPPP方式が採用され、公園部分が福岡市、施設部分を民間企業である西日本鉄道が手掛けたもので、豊洲埠頭内公園で予定されているものと同じ枠組みの事例です。
水上公園内には、シップスガーデンという船の形をイメージとした施設が設置され、レストランの人気店が入居し、ウッドデッキ化された屋上部分では、来場者が自由にくつろげるようになっています。加えて、ヨガやステージイベント、隣接する那珂川で行われるSUPという水上の乗り物を使った大会などが開催されるなどして、水辺空間の魅力を発信することに成功しており、大変参考になるものでした。
本区で想定している豊洲埠頭内公園の管理運営事業では、どのような形で水辺の魅力を創出しようとしているのか、区のビジョンを伺います。
【答弁】
豊洲ぐるり公園は、豊洲公園・豊洲6丁目公園及び豊洲6丁目第2公園と一体的に管理運営を行う予定で、事業者の選定手続きに着手していましたが、本公園の開園が見送られたため、現状では凍結となっているところです。
今後、豊洲ぐるり公園の全面開園を見据え、状態の変化を踏まえて、条件等の見直しを行った上で改めて手続きを進めたいと考えております。
本事業では、シティ・イン・ザ・グリーンと豊洲グリーンエコアイランド構想に沿った、豊洲地区の特徴を生かした民間の自由な発想による提案を求め、魅力ある公園の実現を目指しております。
水辺の魅力創出につきましては、水陸両用車スロープや乗船場、全長4.5キロメートルもの水際空間などの本公園の特徴を生かし、事業者による一体的かつ計画的な利用促進を図り、水辺空間の魅力を創出してまいりたいと考えております。
※こちらの質問の視点も、豊洲ぐるり公園が4月1日に、江東区に全面的に移管され、完全に区立公園になった後、「江東区として、官民連携してどのようにしてにぎわいを創出するか」
という視点です。
豊洲ぐるり公園が民間事業者の運営となる際には、公園内のレストラン施設やお店なども事業者が設置し、独自でにぎわいが創出できるようになるので、千客万来施設が開場した際には相乗効果でにぎわいが創出できる、というメリットがあります。
区としてできることをどんどん進めていきましょう!という意味での質問・提案になります。
(3)今後の公共施設の整備方針
東京都が策定した、豊洲・晴海開発整備計画では、豊洲埠頭地区の人口フレームは13,000人となっています。この地区については今後も開発が進んでいくものと見込まれます。
新豊洲駅や市場前駅周辺には、東京ガスが民間事業者に対して暫定活用させている施設が点在しておりますが、期間終了後の開発についてはどのように認識しているのか伺います。また、これらの土地が売却されマンション開発がなされた場合、現在増設中の豊洲西小学校はキャパシティを超えてしまい収容できなくなることが想定されます。また、都営豊洲4丁目アパート建て替え後の創出用地が売却され、マンションが建設された場合などは、さらに厳しい状況となります。
豊洲地域については暫定開発地、都営建替えの創出用地などが複数存在します。区として、これらの土地利用の動向についても注視し、学校施設の増設や、公共施設の整備、生活利便施設の誘致などを行い、住民が暮らしやすいと感じるまちづくりを行なっていく必要があります。今後の豊洲地区の人口増に伴う、公共施設の整備について区としてどのように考えているか伺います。
【答弁】
まず、豊洲地区の開発動向についてですが、新豊洲駅、市場前駅周辺の劇場やキャンプ場などの暫定利用期間は平成31年または平成32年までとなっており、その後の計画については現在のところ未定と聞いております。
次に、今後の豊洲地区における学校施設や公共施設の整備についてですが、これまで開発に伴う人口増による行政需要に対応するため、長期計画の前期においては、豊洲地区の中核施設となる豊洲シビックセンターや昭和大学江東豊洲病院、豊洲西小学校などを整備したところであり、また、今般、豊洲地区1-1街区の大規模開発に伴う収容対策として、全庁的な検討を行うとともに、開発事業者と協議を重ね、豊洲西小学校の増築を計画化し、人口増を踏まえた整備を進めているところでもあります。
今後も開発動向や人口動態を注視しながら、収容対策について検討してまいります。
※今後の豊洲地域の人口増加はまだまだ続きます。未利用地の開発動向に注視しておかないと、「マンションが建設されているが、入れる学校がない」ということになってしまうので、先のことを考えて収容対策。まちづくりを考えましょう。という質問です。
この趣旨の質問は、建設委員会や防災・まちづくり特別委員会の委員だったときに報告事項にあわせて行っており、幹部職員の方々とは議論をしているのですが、改めて一般質問に登壇して質問をさせていただきました。
以上3点、江東区の将来を見据えて質問を行いました。
詳細は、27日の鈴木あやこ区政報告座談会「あやこcafe」にてご報告を行う予定です。